「公正証書遺言を作りたいけれど、完成までどれくらいかかるのだろう」
このような疑問をお持ちの方は少なくありません。
公正証書遺言は、公証人が関与して作成するため、自筆証書遺言に比べて安全性が高く、形式不備による無効のリスクを抑えやすい方法です。一方で、事前準備や必要書類の収集、公証役場との日程調整が必要になるため 相談してその日に完成は現実的ではないです。
この記事では、公正証書遺言の作成内容、完成までにかかる期間の目安、そして公証役場で当日に実際に行うことを 流れに沿ってわかりやすく解説します。
公正証書遺言とは
公証役場で、証人2名以上の立会いのもと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に伝え、公証人がその 内容をまとめて作成する遺言です。原本は公証役場で保管されるため、紛失や改ざんのリスクが低く、相続開始後に家庭裁判所での検認が不要という大きなメリットがあります。
公正証書遺言の作成は、①公証人への相談、②相続内容のメモや必要資料の提出、③遺言案の作成と修正、④作成日時の確定、⑤当日の手続、という流れで進むとされています。
公正証書遺言の作成にかかる期間の目安
公正証書遺言の作成期間は、財産内容の複雑さや必要書類の集まり具合、公証役場の予約状況によって変わります。 一般的な目安としては、おおよそ1か月〜2か月程度を見込んでおくと安心です。なお、専門家のサポートを受けながら進める場合には、2週間〜1か月程度でまとまるケースもあるとされています。時間がかかる主な理由は、次の3つです。
①戸籍謄本や不動産関係資料などの必要書類の収集に時間がかかること。
②誰にどの財産をどのように承継させるかという遺言内容の整理に時間を要すること。
③公証人との事前調整や、公証役場・証人との日程調整が必要になることです。
当日までのスケジュールの目安
ここでは、一般的なスケジュール感をイメージしやすいように、段階ごとに整理してみます。
1.相談・作成依頼
まずは公証役場へ連絡し、公正証書遺言を作成したい旨を相談します。遺言者本人や親族が直接公証役場へ電話・メール・訪問で相談できると案内しています。士業者や金融機関を介さず、直接相談することも可能です。
2.遺言内容のメモをまとめる
「どの財産を、誰に、どのような割合で残すか」を整理します。
たとえば、次のような内容をメモにしておくと、その後の打ち合わせがスムーズです。
不動産は長男に相続させたい、預貯金は妻と子で分けたい、お世話になった親族に一定額を遺贈したい、遺言執行者を決めておきたいなど
公証人はこのメモや資料をもとに、遺言公正証書の案文を作成していきます。
3.必要書類を集める
公正証書遺言では、遺言者本人の確認資料のほか、遺言の内容に応じた資料が必要です。代表的なものとして、遺言者と相続人との続柄がわかる戸籍謄本、受遺者の住所がわかる資料、不動産の固定資産税納税通知書または固定資産評価証明書、登記事項証明書、預貯金通帳やそのコピー、証人の確認資料などが挙げられます。不動産や預貯金がある場合には、財産を正確に特定するための資料が必要になるため、ここで想定より時間がかかることもあります。
4.公証人による案文作成・修正
提出したメモや資料をもとに、公証人が遺言公正証書の案を作成します。その内容を確認し、必要があれば修正を依頼し、最終案を固めていきます。この段階で、財産の表記や受遺者の表示に誤りがないかを丁寧に確認することが重要です。
5.作成日を予約する
案文が固まったら、公証役場で作成する日を決めます。
遺言者が公証役場へ出向く方法のほか、病院・自宅・施設などへ公証人が出張して作成することもできますが費用が掛かります。
公証役場で当日に実際にすること
公正証書遺言の当日は、事前準備が終わっていることが前提なので、作業の中心は本人確認と最終確認です。当日は 遺言者本人が公証人に対して、証人2名の前で遺言内容を改めて口頭で告げ、公証人がそれが本人の真意であることを確認したうえで、作成済みの内容を読み聞かせ、または閲覧させて確認を行います。その確認後、遺言者・証人・公証人が電子サイン等の手続を行い、公正証書遺言が完成する運用が示されています。内容に誤りがあれば、その場で修正されることもあります。また、遺言者が自分の真意を自由に述べられるよう、利害関係人には席を外してもらう運用が行われている点も押さえておきたいポイントです。つまり、ご家族が付き添っていても、作成の核心部分では同席できないことがあります。
当日の所要時間はどれくらい?
当日の手続そのものは、事前の打ち合わせが済んでいれば長時間かかるものではありません。30分前後で終了するのが一般的で、長くても45分程度に収まることが多いとされています。ただし、遺言内容の複雑さや、遺言者の体調 公証人の進行方法によって前後します。
公証役場へ行く当日の持ち物
当日は、一般に次のようなものを持参しておくと安心です。本人確認書類、 実印、公証役場から案内された費用、証人を自分で手配している場合は、証人の認印等必要書類の多くは事前提出ですが、当日に改めて本人確認が行われるため、身分証や実印は忘れないよう注意が必要です。
まとめ
公正証書遺言は、相談から完成まで1か月〜2か月程度を見込むのが一般的です。もっとも、内容が整理されていて必要書類も早く揃えば、より短期間で作成できる場合もあります。当日に公証役場で行うことは、主に本人確認、遺言内容の最終確認、証人立会いのもとでの作成手続です。事前準備さえ整っていれば、当日の所要時間は比較的短く、落ち着いて進めることができます。「まだ早い」と思っていても、いざ準備を始めると、戸籍や財産資料の収集、内容の整理、日程調整など、思った以上に時間がかかることがあります。円滑に進めるためにも、余裕をもって準備を始めることが大切です。
奈良県で遺言書の手続きは西川行政書士へ|初回の相談は無料
[ 無料相談を申し込む ] ←ボタン
お電話はこちら→TEL080-2439-1560
メール:naranonishikawa@gmail.com 事務所URL
